なぜTojoは、
ネガフィルムに、
こだわり続けるのか。

手軽に撮れるデジタル写真が主流となる中、いまカメラを愛するファンたちの間でネガフィルムの真の実力が見直され、再び脚光を浴びはじめています。「いいモノを、人は決して忘れない。必ずそこに帰っていく」。いわゆる写真撮影への原点帰りかもしれません。Tojoは100年以上も前から、どんなに時代が変わっても、どんなにデジタル化が叫ばれても、ひたすらネガフィルムにこだわり続けてきました。そして、その素晴らしさを一枚の写真に託してきました。ネガフィルムを使った手づくりの写真こそ、人間味あふれる写真になることを知っているからです。

ひと口にネガフィルムと言っても、アマチュアのカメラマンたちに馴染んでいたものは、35mmフィルムです。Tojoではネガフィルムと言えば、4×5インチフィルムの「シノゴ」や8x10インチフィルムの「エイト・バイ・テン」などの大型カメラ用のネガフィルムのこと。Tojoの写真師たちは、カメラ、プリント、ネガフィルムの優れた特性である顔の色調や質感の再現性に、当たり前のようにこだわってきました。そして、ネガフィルムは人の琴線や感性に触れるフィルムとして、長い間君臨してきたのです。一発必中の極意から生まれる一枚の写真は、ネガフィルムに勝るモノはないと。

写真はネガフィルムの歴史、手づくりの歴史といっても過言ではないでしょう。写真師によって撮影を終えたネガフィルムは、ネガプリント修整師、プリント技術者たちクラフトマンの*6工程の手作業がひとつに重なり合って、一枚の写真として生み出されていきます。写真という作家性が色濃く出る表現は、ネガフィルムとクラフトマンたちの手作業があって、はじめて完成されていくのです。

昔も、今も、これからも、写真を撮り続ける限りネガフィルムにこだわり続けるTojo。それは、ネガフィルムから生み出される一枚の写真の尊さを理解し、お客さまの喜びが深くなることを、だれよりも知り尽くしているからです。ネガフィルムに懸けてきたTojoの想い、伝統、歴史、技術など、そのすべてをご紹介していきます。

*東條フォトスタジオは、完成までの工程をすべて手づくりで仕上げます。手間と時間をかけて、一枚の写真を生み出しています。

一枚の記念写真が、
一生の宝物になる。

Tojoの写真師をはじめ、クラフトマンに受け継がれていることは、写真づくりのスピリッツや高度な撮影テクニックだけではありません。時代を超えて人びとの記録や記憶に止める、手仕事の数々です。人の記憶の像に近いネガフィルム。目の感覚に近いプリント。立体感と質感のライティング等々。その手仕事は写真師、修整師、プリント技術者がそれぞれのフィールドにおいて、高度で丁寧な手作業を駆使し、コミュニケーションを通した一発必中の極意からネガフィルムに写し出された写真の完成を目ざしていきます。そして、Tojoではどの写真も、想像を超えるような手間と時間をかけて、お客さまの手に届けられていきます。

デジタル時代に逆行するような、超アナログの手づくりによる記念写真。このデジタルの対極にあるネガフィルムの歴史とともに歩み続けてきた写真が、なぜ一生の宝物になるのか。一枚の写真をご覧になれば、きっとだれでも納得いただけるはずです。温かみとやさしさを持った、人間味あふれるネガフィルム写真は、見るほどに情感が込み上げてきます。人間の琴線に触れ合うような感性が、そこに結実されているからでしょう。このアートのような、絵画のような美しい写真は、Tojoでしか得られないこの上ない喜びかもしれません。特別な一枚は一生の宝物となって、あなたの心とアルバムの中で、しっかりと生き続けていくはずです。

東條で写真を撮ると、
幸せが訪れる。

歴史と伝統

創業者東條卯作が東京麹町に写真館を開業したのは、1912年(明治45年)のこと。それから今日まで、東條写真館は100年以上の歴史を刻み続けています。その根幹となるのは、後に名人と謳われる東條卯作のポートレートです。人物を撮らせたら、卯作の右に出るものはいない。その卓越した撮影の技は、人物への深い洞察力にあります。お客さまのさまざまな表情をじっくり観察した後、内面が滲みでる瞬間に合わせてシャッターを切る。真剣勝負をかけたこの一枚こそ、いまもなおTojoに脈々と受け継がれている一発必中の極意なのです。Tojoの写真師は決してムダにシャッターを切らないのは、そんな理由からです。

卯作自慢の一枚は、1966年当時の駐日大使ライシャワー夫妻のポートレートでした。大正天皇の大喪、昭和天皇即位の写真などを撮り続けている東條写真館に、ある日ブラリと訪れたそうです。当時東條を一躍有名な写真館に押し上げたのは、各界著名な方たちを撮り続けたことだけではありません。実はお見合い写真にありました。「東條で写真を撮ると、幸せが訪れる」。それを伝え聞いた日本全国の未婚の男女が押し寄せたそうです。特別な一枚の写真に挑み続ける、Tojoの100年以上も変わらないスピリッツと伝統は、ポートレートを育むと同時に、ポートレートの歴史に育まれていったのです。

晴れの日が、
もっと晴れの日になる。

Tojoが誇るスタジオに並ぶ4台の大型フィルムカメラ。中でも4×5インチフィルムカメラの威容には、だれもが一瞬ミュージアムに迷い込んだような錯覚にとらわれます。高さ5メートル以上もある開放感あふれる広さと明るさを持ったスタジオ。撮影スペースは、2ヶ所確保してあります。暖炉のある応接間をイメージした部屋と重厚な応接セット。このソファには、作家の三島由紀夫氏をはじめ各界の著名人たちがおかけになって、人生に想いを馳せながらポートレートを残されていきました。また、バックのスクリーンとなるキャンパス地のロールも、衣裳や季節を問わない雲バックや肌色を際立たせるものを用意しました。

晴れの日の記念撮影でTojoの写真スタジオを訪れると、その素晴らしさに感動されて、きっと晴れの日がもっと晴れの日になるはずです。あなたも三島由紀夫氏やライシャワー前駐日大使と同じソファにおかけになって、自慢のポートレートを残してみませんか。きっとTojoでしか味わえない貴重な体験になることでしょう。

100年以上変わらない、
Tojoの大型カメラ。

カメラ

中型カメラやデジタルカメラで撮影する写真館が増える中で、なぜTojoは大型フィルムカメラにこだわり続けるのか。それはひと言で言えば、ネガフィルム写真に対する想いの深さと敬愛の念と言えましょう。カメラは大型の8×10や4×5を中心に、レンズは240mmから600mmまで各種用意。例えば全身の撮影では、すべてにピントが来るように。アップではソフトな雰囲気を表現できるように。モノクロでは情緒感を全面に出せるように。より効果的なカメラとレンズを組み合わせ、撮影に合わせて使い分けていきます。この撮影法とスピリッツこそ、Tojoに受け継がれてきた写真師の伝統とクラフトマンシップです。

ネガフィルムで残すことは、色纏せることがない思い出の像を、フィルム上に半永久的に残すということ。だからこそ、被写体となるあなたのただひとりの目撃者となる写真師は、唯一無二の一枚にかけて日々真剣勝負を挑んでいきます。その人しか紡ぎだすことができない特別な表情を、決して見逃さないために。そして、デジタル写真では決して得られない深み、温かみのあるネガフィルムは、ネガとプリントの修整師、プリント技術者のクラフトマンたちひとりひとりの高度な手作業を通して、特別な一枚として生み出されていきます。

人はそれを、
レンブラント・ライトと呼ぶ。

撮影技術/ライティング・あおり

ネガフィルム写真のやさしさと温もりの一枚を引き出す高度な撮影テクニックの秘訣は、ライティング技術とあおり技術にあります。Tojoのライティングの基本とこだわりは、レンブラント・ライト。光の魔術師と謳われた*レンブラントの光と影の技法に大きな影響を受けた創業者の東條卯作は、その採光方法を撮影の照明に採り入れるために、スタジオづくりからライティング技術まで考察。半逆光の光をメインライトにして撮影し、立体感と質感のある写真を実現していったのです。この太陽はひとつというライティング技法は、今もなおTojoの写真師たちに受け継がれ、立体感が出るポートレート、着物や洋服の柄が浮き出るような写真となって、お客さまに大きな喜びをもたらしています。

また、Tojoではアートのような味わいのある一枚を引き出すために、そして小顔や足長効果を狙うために、あおりを効かすテクニックを駆使しています。4×5インチフィルムカメラだからこそ可能となる、あおりのテクニックです。大型カメラでなければ、決して生み出すことができない撮影テクニックの数々。そのすべてが、時代を超えてTojoの撮影美学となって生き続けています。

*レンブラント・ファン・レイン
17世紀のオランダ絵画黄金期に活躍した画家。
その大画面と明暗を強く押し出す技法から、光の画家、光の魔術師の異名を持つ。

プロの手仕事。そのすべては、
お客さまの笑顔のために。

クラフトマンシップ/ネガ現像師&ネガ・プリント修整師

ネガフィルムの仕上がりの良し悪しで、写真のすべてが決まってしまう。だからこそ、フィルム現像におけるクラフトマンの責任は重大です。真っ暗闇の中の作業で頼ることができるのは、現像師の経験と研ぎ澄まされた感覚だけです。現像中のネガはとてもデリケートなので、ネガ同士の接触は厳禁。すべての作業は、集中力と緊張感の連続。それだけに、いいネガが出来上がった時の安堵感と達成感は、クラフトマン冥利に尽きるものがあります。上がったネガは、ネガやプリントの修整工程へ。いかにお客さまを、美しくキレイに見せるか。そのためにTojoでは、「ネガではできない修整をプリントで補い、プリントではできない修整をネガで補う」ことをつねに心がけています。日々、ネガ修整とプリント修整は持ちつ持たれつ補完し合いながら、トータルでの修整を目ざしています。写真師、ネガ現像師から委ねられたネガフィルムは、まずネガ修整へ。お客さまに心から満足していただくために、修整を加えてよりよいプリントを目ざします。松ヤニでできた修整ニスを使って、ネガの修正箇所に万遍なく塗布。ニスが乾いたら、硬めの黒鉛で丁寧にレタッチしていきます。「修整はし過ぎてもダメ、しなさ過ぎてもダメ。ほどよいタッチが、お客さまにとって喜びの修整となる」。プリントして出来上がった時、レタッチが入っていることがわからないように手加減しながら仕上げていくことが、プロの仕事なのです。Tojoのスタジオの舞台裏では、きょうも現像師や修整師たちが、お客さまのこぼれるような笑顔と出会うために、確かな手仕事に取り組んでいます。

プリントの理想を追うことは、
立体感と質感を追うこと。

プリント技術者

カラープリントの場合、同じ人でもポーズがちょっと変わるだけで、色がきっちり合わなくなる。実際の色の情報量と写真の中で圧縮されている情報量、その差が微妙に食い違ってくるからです。顔色を中心に行う色調整は、技術者の感覚とキャリアが出来栄えを左右します。だから、どこまで色を擦り合わせることができるか。いつも感覚を研ぎ澄ましていくことがポイントになります。その上、お客さまのご要望は100人100様。決して一筋縄ではいきません。だから、プリント技術者は、あくまでも写真師の脇役に徹し切ります。撮影、フィルム現像、修整されたネガフィルムを、テストプリントを何度も繰り返しながら色調整し、得られたベストデータを元に一気にプリントの完成を目ざしていきます。

プリント技術者がいつも求めるものは、美しく、キレイで、さらに人柄がにじみ出た「お客さまご自身が想像している以上のもの」。それは、写っている人や人柄、着物、洋服の柄の立体感や質感を、どれだけプリントで出すことができるかにかかっています。その理想と思いにどこまで近づけるか。技術者のチャレンジは、日々続いています。このように、Tojoの一枚の写真は、写真師をはじめ、修整師、プリント技術者、クラフトマンひとりひとりの高度な手仕事の集大成によって生み出されているのです。

昔も、今も、これからも。
記念写真はTojoです。

記念写真・ポートレート

人は誕生以来、記念写真とともに歩んでいると言っても過言ではありません。誕生の日、お宮参りに始まって、七五三、入・卒園式、小中高大の入・卒業式。社会人になれば、入社式。その間にも、成人式、ウエディング、同窓会、クラス会等々。ご本人にとっても、ご家族にとっても、そしてお友だちにとっても、その節目節目となる一枚の写真は、人生の大切な思い出として積み重ねられていきます。そしてその写真のすべては、かけがえのない一枚一枚となって、子どもたち、孫たちに、受け継がれていきます。そしていま、プライベートな記念写真とは異なり、ある意味でパブリックな要素を含むポートレートの大切さに、欧米の人と同様に日本人も気づきはじめています。VIPはもちろん、業界、企業のトップの方、大学教授、要職に就かれている方たちも、撮影でご来館されています。また、叙勲を受けた方、会社を創業された方、独立された方、さまざまな晴れの日、旅立ちの記念に、ポートレートを残している方もじょじょに増えています。一枚の写真の重要性が、いま語られはじめているからです。あなたの特別な一枚は、ぜひTojoで。